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「値引きして売れるなら捨てるよりマシ」は本当か?―将来どちらのほうが儲かるかで考える損得学

値引きして売れるなら捨てるよりマシは本当か?

 ここはアパレルメーカー、クラックス社。業界の中では「上の下」に位置する成長企業だ。だが、そんなクラックス社も決して順風満帆ではない。コスト競争も商品トレンドの変化も激しく、気を抜けない事業環境にさらされているからだ。
 そんなクラックス社で重大な問題が勃発した。ある日突然、大口取引先ネオングループからムチャな値引き要求を突きつけられたのだ。
 赤字受注はなんとしても避けたい営業部。失注して工場設備が遊んでしまっては困ると主張する製造部。在庫をむやみに増やして帳簿を汚したくない財務部……。どの部署も強硬に主張するばかりで一歩も譲らない。
 紛糾するミーティングのとりまとめを任されたのは、この春経営企画室に異動してきたばかりの中堅社員、山口勉。さあ、この難題をどうやって解決する?!

 本書は、個性派ぞろいのクラックス社員たちが織りなすドラマ仕立てのストーリー。
・取引先からのムチャな値引き要求に応じるべきか、断るべきか?
・積み上がった在庫、捨てるくらいなら叩き売ったほうがマシなのか?
・リスクの高い新規投資プロジェクト、やるべきかやめるべきか?
 社内で次々に持ち上がるこれらの問題と格闘する主人公たちの姿を追いかけていくうちに、会社としていちばん儲かる損得判断ができるようになる。そればかりでなく、限界利益、固定費と変動費、機会損失、減価償却……といった会計知識を正しく理解したい方にもおすすめだ。
 会計に泣かされてきたビジネスパーソン必読――おもしろくて役に立つ、目からウロコのビジネス小説!

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