競争の方程式は、競争の法則と呼ばれている「ランチェスターの法則」をビジネスに応用したものです。
ランチェスターの法則とは、1914年にイギリスのフレデリック・ランチェスターが発表した戦闘の数理モデルで、「武器と兵力数が戦闘力を定め、敵に与える損害量を決定づける」という考え方です。
因みに、ランチェスターの法則は、第一法則(一騎討ちの法則)と第二法則(集中効果の法則)に分かれ、第一法則は「局地戦(接近戦)での一対一の戦い」という場合に適合し、第二法則は「広域戦(遠隔戦)での集団対集団の戦い」という場合に適合します。
なお、これら2つの法則をそれぞれ表したものが下記の式です。

①第一法則(一騎打ちの法則)

戦闘力=武器効率(性能)×兵力数

②第二法則(集中効果の法則)

戦闘力=武器効率(性能)×兵力数の2乗

※武器効率(性能):敵味方の武器性能を比率化したもの

上記の式からわかることは、戦闘においては、兵士の数(量)と武器の性能(質)によって勝敗が決するということです。
したがって、相手に勝つためには、「性能のよい武器を持つ」か「兵士の数を増やす」ことが必要になります。
因みに、第一法則と第二法則の違いは、第二法則では、兵力数の影響が大きくなっているところです。
つまり、集団対集団の戦いでは、武器の性能に差がなければ、兵士の数が多い方が圧倒的に有利であり、兵士の数が多い相手に勝つには相当な武器の性能の差が必要ということになります。

なお、ビジネスの世界では、多くの競争相手が存在し、お互いに顧客獲得合戦を行っている状況にありますので、一対一の戦い(第一法則)というケースは稀で、多くは集団対集団の戦い(第二法則)になります。
したがって、営業力や仕事の成果は、第二法則を応用し、下記の方程式で表すことができます。

①営業力:来店型営業の場合

営業力=商品の品揃え(品質)×店舗面積の2乗

⇒商品の品揃えや品質に差がなければ、営業力は店舗面積の2乗に比例する。

②営業力:訪問型営業の場合

営業力=営業パーソンの能力×訪問面会数の2乗

⇒営業パーソンの能力に差がなければ、営業力は訪問面会数の2乗に比例する。

③仕事の成果:経営者の実力

仕事の成果=能力(仕事の知識・技能)×仕事時間の2乗

⇒仕事の知識や技能に差がなければ、成果は仕事時間の長さの2乗に比例する。

「ランチェスター法則を応用した弱者の経営戦略」について解説した書籍